アフガニスタン元留学生支援
当クラブの所属する国際ロータリー第2730地区では、68クラブ約2300名の会員がいます。その中でも大学の中にあるクラブは当クラブと鹿児島大学アカデミーロータリークラブの2つです。
宮崎アカデミーロータリークラブの水光歴代会長(宮大元副学長)の挨拶にもありましたが、元中山恭子国会議員から“是非アフガニスタンの若者の教育に協力を”という依頼がありアフガニスタンの留学生受入が始まりました。
これまで40数名の受入をしてまいりました。希望者は植物生産、畜産分野の農学系が多く、故国の農業畜産へ取り組みたいという意欲のある方ばかりでした。2021年、アフガニスタンの前政権が崩壊し、反政府勢力が政権を握り、今まで民主主義の教育を受けていた国民達が窮地に追い込まれるようになりました。その留学生たちが宮崎大学農学部を頼って来たのです。受け入れた先生方は、自分の研究費等をつぎ込み、その先生方の努力のお陰で、発展して宮崎の企業に受け入れられるという中、この宮崎アカデミーロータリークラブも協力してまいりました。
昨年、宮崎大学に在学しているアフガニスタン留学生をお招きして「アフガニスタンの現状」について講演を開催し、アフガニスタンと日本の未来のための支援等について意見交換を行ないました。現在は、多くの方々のご支援により全員の就職も決まり、ご家族の方々も安心されておられるような状況です。
今回の企画では、元留学生の方に、これまでの宮崎での生活や現状等をご報告いただくと共に、継続可能な支援等について市民の皆さんも一緒に考える機会にしたいと思い企画いたしました。
第一部の講演では、ナズィール・アーメッドシディキ氏に今のアフガニスタンの様子をお話しいただき、第二部では留学生のお子さんの小学生4人にも現状を話してもらいました。
「学校で一番むつかしいのは漢字。一番好きな漢字は“水”(小1)、“歌”(小5)」というエピソードが出ました。そして「何か困ったことはないか?」の質問では「何も困っていない」というあるこどもの返事に会場から拍手がわきました。日本語が大変上手で通訳がいらないほどでした。会場中が笑いと涙の感動に包まれました。
第三部のコロキウムでは、アフガニスタン元留学生のRafiullahOrya、宮崎アカデミーロータリークラブ会員の隈元正行元宮崎国際大学長、同じく会員の國武久登宮崎大学農学部長、平井卓哉宮大農学部教授の4名が登壇し、MCを大澤健司宮大農学部教授が務められました。
宮崎アカデミーロータリークラブの水光元会長(宮大元副学長)の挨拶では「元中山恭子国会議員から“是非アフガニスタンの若者の教育に協力を”という依頼がありアフガニスタンの留学生受入が始まった」というエピソードが紹介されました。
鮫島宮崎大学学長(宮崎ロータリークラブ所属)から、宮大と宮崎アカデミーロータリークラブ、地域の会社などがこの2年で作り上げた所謂「宮崎モデル」が今後も日本の受け入れのモデルとなったと思います。これからもぜひ継続して欲しいと言われました。
昨年に引き続き2回目のアフガニスタンコロキウム開催でしたが、この二年に渡り、宮崎アカデミーロータリークラブの支援を含め、アフガンの方々と大学関係者及び地域の方々の間に信頼関係ができつつあると実感しました。ロータリーとして、さらに一層の平和構築に向けて歩んでいきたいと思っております。。
報告 宮崎アカデミーロータリークラブ2023-20
24年度会長 明石 良